6月15日 パート3 @プラハ、チェコ
宿が同室の祐子さんから、「人形劇を見に行きませんか?」と誘われた。聞けば、チェコの大学には「人形劇」学部があるくらいで、かなり本格的とのこと。
さらに宿に置かれていたガイドブックを紐解けば、16世紀のハプスブルク家によるドイツ語公用化の動きの中で、子ども向けと思われていたため弾圧や検閲を受けなかった人形劇によって社会風刺をし、チェコの言葉や文化を守っていったという。
俄然興味をひかれて、国立マリオネット劇場へ。1900年に創設されたこの人形劇専門の劇場には、開始10分前には早くも各国の大人たちが詰めかけていた。
演目は、プラハで初演されたモーツァルトの『ドン・ジョバンニ』。しょっぱな、モーツァルトが登場し、はやくもユーモラスな雰囲気を漂わせる。
人形たちの動きがすばらしい。哀愁や恥じらいといった心の揺れ動きまで、その身体の動きで感じさせる。6本ほどの糸によって、本当に息を吹き込まれたように、生き生きと舞台を駆け抜ける。
2時間弱の舞台が終わると、まだ心はドン・ジョバンニにもっていかれていて、しばらく席で余韻にひたった。
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