2011年6月2日木曜日



5月27日 パート2 @パリ
『マカダム』誌は、自身の事務所をもたない。なので、パリ、リヨン他フランス全土の15カ所で、NPOの事務所の一角を借りて販売拠点にしている。
 パリの販売拠点は、地下鉄8号線の「St-Sebastian Froissart」を降りて徒歩10分。1945年以降、貧困をなくすために活動を続けるNPO「Secours populaire français(セコール・ポピュレール・フランセ)」が場所を提供してくれている。
キャロラインと事務所に到着すると、すでに学生インターンのクレモントが販売者さんの対応に追われていた。今日は新号の仕入れ日。ひっきりなしに販売者さんがやって来る。
新号はGrand Corp Maladeが表紙を飾る。スラマー(ラップとポエトリー・リーディングの中間のような、スラムドポエジーを歌う人)で、刑務所でスラムのワークショップをしたりと、話題の人だという。
キャロラインによると、『マカダム』誌の販売者さんはホームレス状態の人はそれほど多くなく、家はあっても生活が成り立たない貧困に苦しんでいる人が多いという。
フィリッペ・ムイヤード(44歳)は、『マカダム』を販売し始めて、1年半になる。「『マカダム』誌は、販売者に販売場所を割り当てないから、どこで販売してもいいことになっているんだ。だから、今日はどこそこで大きなイベントがあるって聞いたら、そっち方面に出かけて行ったり、売る場所も工夫しているんだよ」とフィリッペ。
7歳と14歳の子どもたちと妻がいるフィリッペは、「生計を立てるには、1日30~40冊は売りたいよね」と語る。「『マカダム』は、記事がポジティブでおもしろい。自分は何者でもない、何の力もないと感じることも多いけど、そんな自分でも何かできる!と思わせてくれる雑誌だよね」

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