6月24日 パート2 @ハンガリー、ブダペスト
約束の時間に1時間遅れたことを謝ると、「電車が遅れるのは、東欧の伝統だから仕方ないよ」と、ブダペストのストリート・マガジン『フラスター』のスタッフ、チャバと販売者のゾルタンが迎えてくれた。
早速ゾルタンに話を聞く。96年からハンガリー第3の都市ミシュコルツでストリート・マガジン販売の仕事を始めた彼は、「アルコールによってすべてを失いました」と語る。仕事、家族、家・・・すべてが彼のもとから去って行った。
雑誌販売によって現在はアパートの一室を借りているゾルタンは、実は2年前に2人の娘との再会も果たした。「共通の知り合いが、『ゾルタンはもうアルコール依存症ではなく、新しい仕事も見つけたようだよ』って娘たちに知らせてくれてね。とてもうれしかったよ」。一度はすべて失った。でもまた、時間をかけて、1つずつ築きなおす。2人の娘のことを語るとき、ゾルタンは初めて笑顔を見せてくれた。
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