6月24日 パート1 @ブラティスラバ、スロバキア→ハンガリー、ブダペスト
今日は移動日!と勢い込んでホテルを出たものの、駅についてみると電車が1時間の遅れとのこと・・・脱力・・・。
仕方がないので、駅の階段に腰掛け、旅のおともにもってきていたロバート・キャパの『ちょっとピンボケ』(文春文庫)を紐解く。しょっぱなから彼独特のユーモアに引きこまれて、前景にあった駅のざわめきがすーっと後ろに引いていった。
「報道写真家でありながら同時に、優しい心を失わないでいることの難しさについて自問自答」するくだりを読む頃には、電車は無事ブダペストに向けて出発していた。
それにしても、キャパの悩む姿が美しいなぁー、と思う。「写真屋! どんな気で写真がとれるんだ!」と言われて、「自分を嫌悪し、この職業を憎」む。そうやって揺れる心に、真摯に人生に向き合っている感じがよく出ていて、なんだかとても励まされる思いがした。
そういえば、と、旅のはじめにソウルで、友人のSが語った「確固たる何かを築いて何事にも動じない人よりも、傷つきやすくてもろい人に、どうしても引かれてしまうんだよね」という言葉を思いだしながら、車窓の緑を目で追った。
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