6月5日 パート1 @ベルリン
Nくんとはインターン先が同じだった。現在彼は、ベルリンで、太陽光発電開発の会社に勤めている。あまりにもタイムリーなこの時期に、再会を果たすことになったため、話題がどうしても原発の話になってしまう。
Nくんによると、3・11以降、ドイツのメルケル政権は脱原発路線を表明。特に、保守の牙城だったドイツ南西部バーデン・ヴュルテンベルク州議会で、緑の党が圧勝し、ドイツ初の緑の党の州首相誕生すると、脱原発路線への追い風に。6月6日には、2022年末までにドイツ国内の全原発を廃止することを定めた原子力法改正案を含む10の法案が閣議決定された。
目を見張る即決っぷりに思わずブラボーと言いたくなった。もちろんここに至るまでに市民も何万人規模のデモをしており、Nくん自身も参加したと語る。ちなみに、ドイツの電力供給は昨年末で原子力が22%、水力や風力、太陽光などの自然エネルギーは16%。政府は原発を順次廃止する一方で、自然エネルギーの比率をさらに上げ、節電も進めていくという。
そういえば、ミュンヘンの社会的企業「ディナモ」で話を聞いた代表のカリンさんからも、「日本でも原発反対のデモをしている様子をテレビで見たわよ。海の向こうから応援しているわよ」と声をかけられた。そして、彼女自身、25年前のチェルノブイリで「知らぬ存ぜぬ」「直ちに影響はない」を繰り返すドイツ政府にすっかり幻滅した経験があることから、今回の日本政府の対応はまるでデジャヴュのようだったと語る。
でも、人も組織も変われる。25年前とは違う道を歩もうと決断したドイツ政府。市民が政府を動かした。
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