2011年5月27日金曜日

5月23日 パート3 @アムステルダム、オランダ
 オランダに来て、オランダ人のバランスのとり方のうまさに、毎回うならされている。たとえば、移民を寛容に受け入れるけれど、オランダ語や伝統料理はしっかり守られている。そのバランスが、絶妙に見える。
そんなバランス感覚は、国土の4分の1が海抜0メートル以下で、干拓によって街を築いてきたこの国の人の知恵として生まれたものなのかもしれない。
 14年間住んだこの国を、美術家のタケトモコさんはこう評する。「愛国心はあるけれど、立場をわきまえているんですね。国が小さいからこそしがみついていない。ちゃんと手放せられるから守れている、それがオランダのいいところじゃないかな」
 タケさんによると、九州ほどの大きさのこの国でまず新しい概念が生まれて実験されてから、他のヨーロッパの大国で定着していくものが多いという。株式会社にフェアトレード、ワークシェア・・・いずれも小さいからこそ生み出された先進性の産物だ。
 これだけ人と物の動きが速くなった21世紀、ヨーロッパのこの小さな国から学ぶことは多いと思う。長らく言われてきたことだけれど、「スモール・イズ・ビューティフル」をオランダで体感している。

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