2011年7月11日月曜日


7月1日 パート2 @ベオグラード、セルビア
『LiceUlice』の代表ネヴァンに、「『LiceUlice』では、コンテンツの70パーセントを国際、特に旧ユーゴからの記事を掲載していきたいと考えているそうですね」と水を向けると、「そうしたいと思っています」と答えが返ってきた。
「ベオグラードに住む人たちは、数十年ごとに体制が変わるということを経験してきました。オスマン・トルコに侵略されたかと思うと、続いてセルビア公国に、第1次世界大戦ではセルビア人・クロアチア人・スロベニア人王国に、第2次世界大戦後は社会主義の連邦国家になりました」
「祖父の世代の人の中には、ずっとベオグラードに住んできたにもかかわらず、セルビア人・クロアチア人・スロベニア人王国(1918~29)、ユーゴスラビア王国(1929~45)、ユーゴスラビア社会主義連邦共和国(1945~92)、セルビア共和国(2006年~)と4つの国に住んだことになる人もいるのです」
自分たちの国は、日本のように国として「連続性」を経験したことがない、と語るネヴァン。91年からは内戦も経験し、今の20歳前後の若者は、「安定」というものを経験したことがないともいう。
だからこそ、ネヴァンにとって、若い世代の人たちがこのストリート・マガジンを買ってくれるのが何よりの救いだ。「クロアチアについて何も知らずに、ただただ嫌悪感を募らせてしまう若者も多い。でも、石を落としたら水面に波紋が広がっていくように、この雑誌のメッセージも広がっていくことを信じています」

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