2011年7月30日土曜日
7月20日 @グラスゴー、スコットランド
フィリピン・マニラの『Jeepney』誌のリアに、『ビッグイシュー韓国版』のコニとサン。スロバキアの『ノタベネ』誌のズザ、ベオグラードの『LiceUlice』誌のニコレッタなど、見知った顔を見つけると、思わず駆け寄ってハグをする。
INSP(ストリートペーパーの国際ネットワーク)の年次総会はたくさんのハグと近況報告で幕を開けた。今年は29カ国から80人の参加だという。3日間、ワークショップや食事時の雑談などで知恵を分かち合い、結びつきを確認する。
ワークショップの合間に、『ビッグイシュー・ザンビア版』のサンバに近況を聞く。18~35歳までの40人の販売者のほとんどが、失業状態にあり、収入源を断たれている。教育費・治療費などを払えず、社会的なサービスのほとんどを受けられず、据え置かれているような状態だ。
そんな中明るいニュースの一つが「販売者の1人がカメラマンになったのよ」とのこと。「ロジャーズという20歳の販売者なんだけど、一度の教育をうけたことがなかったの。でも、雑誌の写真に興味を示して、『この写真を撮った人に会いたい』っていつも言っていたのよ」
彼の夢は実現し、ついには、撮られる側から撮る側へと、仕事を得たのだった。
09年のノルウェー・ベルゲンでのINSP年次総会では、ポルトガルのエンリケから「失業率が5割を超えるようなアフリカ諸国でストリート・マガジンという仕組みが有効なのか?」という根本的な質問も飛び出した。確かに、経営難の末、立ち上げからしばらくして姿を消すペーパーも多い。
そのことをサンバに問うと、こんな答えが返ってきた。「確かに、ザンビアは国民の68パーセントが貧困にあえいでいるわ。だから読者には、この国を訪れる外国人の人たちも多い。でも、いろんな機会へのアクセスを断たれている人たちがいることを知ってもらうのに、ストリート・マガジンというのは有効だと思うの。私の夢は、この雑誌を通して、もっともっと大きな声をあげていくことよ」
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