2011年4月29日金曜日
4月29日 パート1 @台北
忙しげな『ビッグイシュー台湾版』の編集長ファインスをつかまえて、やっとこさインタビューすることができた。
まずは、雑誌立ち上げのいきさつから・・・
「台湾に『25/35』という雑誌があるんですが、そこで『ビッグイシュー』のことが紹介されていたんです。それで、すごく興味をもって・・・。それが09年7月のことなんですが、2カ月後の09年9月には、『ビッグイシュー』創設者のジョン・バードに会いに英国に飛んでいました」とファインス。
実は、その時にはすでに『ビッグイシュー台湾版』の表紙デザイン案ができていたという。そのサンプルを見たジョン・バードは感嘆し、彼らが「ビッグイシュー」の名前を使うことを即OKしたという。
それから約半年後の2010年4月、『ビッグイシュー台湾』は産声を上げた。もともと、ファインスは『Roodo』というウェブ・マガジンを10年近く編集していたこともあって、多くのライターやカメラマンが『ビッグイシュー台湾版』の立ち上げを手伝ってくれたと語る。そのうちの1人が今も表紙のグラフィック・デザインを担当してくれているアーロン・ニエ(Aaron Nieh)だ。
創刊号の特集は「愚人世代」。表紙には、アップル社のスティーブ・ジョブズの言葉として知られる「Stay Hungry, Stay Foolish(ハングリーであれ、愚かであれ)」が冠されている。その意図を編集部員のシャロンはこう説明する。「『ビッグイシュー台湾版』は20歳から35歳をターゲットにしていますが、この世代は起業する人も多く、失敗を恐れず挑戦する世代です。読者層に私たちから、そういうメッセージを発信したかったの」
私財を投じて『ビッグイシュー台湾版』を立ち上げたファインス。でも、「販売者さんが、この仕事を通じて少しずつ自信を取り戻していく姿を見ると、とても励まされるよ」と柔和にほほ笑む。シャロンも「私たちって、生活の大半を仕事場で過ごすわけでしょ。だからやってて楽しいことを仕事にしたかったのよ」と語る。「愚人世代」代表の2人が、とても輝いて見えた。
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