4月20日 パート1@ソウル→マニラ
いよいよソウルからマニラ出発の日。
6時過ぎに永登浦から仁川空港へと向かう。
空港が近づくにつれて、地下鉄のアナウンスが韓国語以外に、英語、中国語、日本語と増えていく。
そういえば、『アメリカ素描』(新潮文庫)で司馬遼太郎さんが文明と文化について語っていたなぁ、とふと思い出す。後で調べてみると、こんな文章だった。
「人間は群れてしか生存できない。その集団を支えているものが、文化と文明である。いずれもくらしを秩序づけ、かつ安らがせている。文明とは『たれもが参加できる普遍的なもの・合理的なもの・機能的なもの』をさすのに対し,文化はむしろ不条理なものであり,特定の集団(たとえば民族)においてのみ通用する特殊なもので。他には及ぼしがたい。つまりは普遍的でない」
なるほどなぁ、と改めて納得。空港行きの地下鉄は、表示もすべて英語表記ですごくわかりやすいのだけれど、一方で右も左もわからないハングルだらけのソウル市内の地下鉄を、ものすごく懐かしい気持ちで思い出した。
わからないものへのわくわく感と不安感。そういうものがなくなると、世界がのっぺりしてしまう。ごつごつした人間臭さを残してくれているのが文化なんだろうなぁ。
そんなことを考えているうちに、仁川空港へ無事到着。
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