2011年4月25日月曜日




4月23日 パート2 @マニラ
 
 ランチの後は、イントラムロスへ繰り出す。「イントラムロス」とは、スペイン語で「壁に囲まれた街」という意味。16世紀にスペイン人によって建てられた城塞都市だ。当時、大多数の先住民が壁の中に入ることを許されなかったが、約400年の時を経て、21世紀のマニラでは、野良犬が自由に内外を行き来していた。
「Intramuros」と重々しく書かれた門を潜り抜けると、そこはマニラ中心部とは別世界。馬車の行く音が響き、太陽光を反射した白い壁がまぶしい。ヨーロッパ風の街並みが広がる。
だが、これらの建物のほとんどが、ここ数十年の間に再建されたものだという。というのも、第2次世界大戦中、フィリピンを占領していた日本軍を米軍が攻撃した際、ほとんどの建造物が破壊されたためだ。唯一、サン・アグスティン教会のみが無事で、その後世界遺産に登録されている。
観光地で自分の国の歴史に直面するとは思わなかった。馬車に揺られながら、フィリピン人のリアと、中国人のサイモンと、日本人の私とが、互いを仲間と呼び合えるのが、なんだか奇跡のように尊いもののように感じた。
イントラムロスの後で訪れたマニラ湾の夕日をともに見ながら、さらにその思いを強くした。

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