2011年4月21日木曜日






4月13日 パート1  @ソウル
 今回の旅の目的の1つは、世界40カ国にあるといわれる「ストリート・マガジン」(http://www.street-papers.org/)の事務所を訪ね歩くこと。ストリート・マガジンとは、ホームレス状態の人に仕事を提供する目的で編集されている雑誌のことだ。売り上げの約半分が販売者のもうけになる。
 旅の1国目の韓国でも、ソウルで『ビッグイシュー・韓国』(http://bigissuekr.tistory.com/)というストリート・マガジンが街頭で販売されている。
 早速宿から歩いて15分ほどのところにある事務所を訪問。永登浦市場(ヨンドゥンポシジャ)という地名だけあって、通りにはずらりとフルーツマーケットが並び、旬のいちごが香る。そんな果物市場のはざまにひっそりとビッグイシュー・韓国の事務所はあった。
「アンニョンハセヨ~」と事務所に入ると、20~30代の若いスタッフが一斉に「アンニョンハセヨ~」と出迎えてくれる。
 今日は編集部のメンバーをインタビューすることに。
編集長のクー・ヒョンジーは30代の女性。もともと子ども雑誌の編集をしていたが、ビッグイシュー・韓国が立ち上げられたというニュースに興味をもち、去年の2月から携わっている。この雑誌をとおして、「世界は一度は生きてみる価値がある」ということを伝えていきたいという。
「ビッグイシュー・韓国」には現在24人のスタッフがいるが、07年に同国で施行された「社会的企業育成法」により、彼らの給料の6割がソウル市から支払われているという。
カメラマンやデザイナーなど含めて、総勢9人の編集部は、毎日ランチをともに食し、「もうまるで家族みたい。いいんだか、悪いんだか」と笑う。今月1回刊だが、5月から月2回刊になる予定で、現在忙しさもピークだという。

2011年4月20日水曜日


4月12日 @プサン→ソウル
一晩経ち、朝食を食べ終わる頃には、陸地が見えてきた。10時ごろには釜山港を行きかう船影も段違いに増えてくる。
10時半、無事釜山港到着。あっという間に入国審査を通過し、19時間の船の旅終了。なんだか旅の終わりはいつもあっけなく感じてしまう。
早速ソウル行きのKTXが出る釜山駅までバスで向かう。12時発のKTXは満員御礼。隣は家に帰る途中の軍服を着た青年だった。自分もソウルで降りるので、降りるときは荷物を下ろすのを手伝ってくれると約束してくれた。
2時間半ほど経った時、軍服くんが「ここがソウルだ」という。ともに列車を降りて、さわやかに別れを交わした後、インフォメーションデスクで地下鉄の駅への行き方を聞いているときに、ここはソウル駅ではなく、光明という1つ手前の駅であることが判明・・・。疲れ2倍増・・・と同時にこのハプニングに少しわくわくする自分も。
15分後のKTXに乗り込んで、10分後には無事ソウルに到着! 大阪南港出港から丸1日かけて、ようやくソウルにたどり着いた。ハプニングのおかげで喜びもひとしお。

今回宿泊するホテルはソウル駅から地下鉄で40分くらいのところにある永登浦(ヨンドゥンポ)にあるユースホステル。到着してみると、オープンしたてということもあって、なかなか感じがいい。窓を大きくとって、明るい印象。
部屋で一眠りしていると、知り合いのリ・キジンさんから電話。地下鉄で30分くらいのところにある舎堂(サダン)で夕飯の約束。
リ・キジンさんは、ソウルで漫画雑誌『SYNC』を立ち上げ、現在は編集長をしている。日本に8年間留学していて、精華大学で漫画を専攻していたこともある。日本の漫画の話になって、「『ぼくの村の話』(尾瀬あきら著)おもしろいですよ~」と薦められる。
隣でにこにこ話を聞いている優しい旦那様とは精華大学で知り合ったという。思わず「うらやましぃ~」とこぼして、笑われた。

2011年4月11日@大阪→プサン

半年間におよぶ旅が幕を開けた。
ふと、「ぶらりと世界を回る旅に出たいなぁ」と思いついてから5年。
まさか実現する日が来るとは思わなかった。

旅の始まりは船で、と漠然と決めていた。
今日の大阪南港は晴れ。桜も咲き乱れ、幸先いい。
港ではすでに韓国語があちらこちらで聞こえる。

出国ゲートを抜け「パンスターフェリー」に乗船すると、ピアノとチェロの演奏が出迎えてくれた。
15時過ぎに無事出港すると、天保山の観覧車や元サントリーミュージアムがみるみる背後に遠ざかっていく。潮風に吹かれながら、しばらく蜃気楼のようにかすんでいく大阪の街を眺める。さびしいような、解放されたような、なんとも地に足つかない感情にとらわれる。

途中、大海原を行きかう渡り鳥と遭遇。同じく旅に出るものとして、思わず「いい旅を!」と心から願う。

部屋は4人部屋だったけれど、今回は大阪に住む妹さんを訪ねた帰りだというパクさんと2人でシェア。
しばらく言葉を交わした後、一眠りしていると、18時15分ごろ、テレビでまた地震のニュース。北関東と東北でまた地震発生、原発復旧作業に影響が出ているという。2人で食い入るようにテレビの画面に視線を注いだ。